MMORPG考(1. ラグナロクオンラインが成功した理由)
2004年4月26日 ゲーム自作AVGのほうがさっぱり進まないので、いろいろと妄想をしてみたことをまとめてみる。さすがに5月入ったらやらんといかんなあ、と思いつつ・・・。
というわけでMMORPGの考察である。なにが「というわけ」なのかさっぱりわからないのはいつものことだが、今日はそれなりに真面目な話である。ちなみに「考察」であるため、今回は「である」調の文章になることをお許しいただきたい。なお、本文中にMMORPGの中では常識として扱われる用語が登場することもあらかじめ断っておく。
単純に考察といってもアプローチの仕方はいくつもあるが、今回は例を挙げつつ話を進めようと思う。では例として何を使うかといえば、私がもっとも長くプレイしている「ラグナロクオンライン」(以下RO)を用いることとする。またおそらく、現在日本の中でこのゲームがMMORPGの中ではもっとも遊ばれているものだ、というのも理由である。
まず最初に断っておくことは、私自身このROというゲームを高く評価していないということがある。冷静に判断すれば他のMMORPGに比べれば悪い点ばかりが目立つ。その悪い点の中でも特に目立つものを以下にあげてみる。
・パーティプレイを補助するシステムの少なさ
MMORPGはMMOであるがゆえにパーティプレイが推奨されるのは自然な流れである。ゆえにこの手のゲームはそれを補助するシステムを持つべきだが、残念ながらROにはそのシステムが不足している。「パーティマッチ機能」ともいえる「パーティに入りたいことを表明できる機能」が存在しないのだ。また自分以外のキャラクターのLVを見ることにかなりの制限がかかっている。つまり自分のLVに近いキャラクターを探すことが非常に手間がかかる、ということである。
さらに実際にパーティを組んだとして、経験値を分配する機能はあるもののアイテムを分配する機能は存在しない。これは他のゲームでも実装されていないものも多いが、この機能が無いために少なからぬ問題が起こっていることもまた事実である。
・クエストのなさ
モンスターを倒すだけがRPGではない。クエスト(たとえば「○○へ手紙を届けてほしい」など)をこなすこともRPGである。そしてキャラクターはクエストをこなすことによってもお金やアイテム、さらには経験値を得ることができる。
モンスターを倒すだけでもこれらを得ることもできるが、それだけではつまらない。またクエストをこなすことによって、たとえばその世界がいったいどういう世界なのか、ということを理解する助けにもなる。つまり物語の中にプレイヤーを引き込むためには不可欠のものなのだ。
ROにもクエストはあるが、それは一種イベント的なものであり、一過性のものである。そこに感じられる魅力はあまりに少なく、それ以前にROの中のクエストの数自体もあまりに少ない。
・生産スキルの問題
ROの生産スキルといえば、「ブラックスミス」による「武器の製作」と「アルケミスト」による「ポーションの製作」である。これだけである。防具を作ることもなければ、アイテム全般を作ることも出来ない。
また、普通生産スキルというものは、スキルを使えば使うほどその効果が上昇するものである。しかしROではそのスキルをあげるにはモンスターを倒して経験値を得なければならず、効果といってもあがるものは成功率であり、出来上がったものに付加価値が存在しない。すなわち非常に限られたスキルであると言えよう。
以上三つをあげてみたが、これだけでもなぜROがこんなにも普及しているのか疑問に思うかもしれない。そのからくりは実はそれほど難しくはない。理由を言ってしまえば「不完全である」がゆえに人気が高いのである。ただし、これは日本での話である。特に発祥の地である韓国では、ROはかなり下火になってきているようだ。
ROは不完全であるゆえに日本での人気が高い。それは日本人が良い意味でも悪い意味でも「礼儀正しい」ことに理由がある。システムが不完全であったとしても、ユーザ側がそこを補おうとし、そしてそれをきっかけにコミュニティができあがる。そうやって発展してきたのがROなのである。ROは迷惑行為をやろうと思えばいくらでもできるし、チート行為も他のゲームに比べればしやすいほうなのである。本来それを防ぐのは開発・運営側なのだが、日本においてはユーザ側でもそれを行おうとう動きがあったりするのだ。
つまりROの人気は計算されたものではなく、ただ単に運がよかっただけなのである。しかし運も実力のうちという言葉もあるように、全面的にROを否定するわけにはいかない。
というわけで今回はMMORPG考というよりRO考になってしまったが、次回はいよいよ本題に入ろうと思う。
(続)
#そういえばRO2(ルミナッティ(仮称))とかいうものが開発されているそうです。上で挙げた3点についても少し触れられた記事があったような・・・
#風邪をひきました。バイトをいきなり休むことになりました。印象悪いなあ・・・
というわけでMMORPGの考察である。なにが「というわけ」なのかさっぱりわからないのはいつものことだが、今日はそれなりに真面目な話である。ちなみに「考察」であるため、今回は「である」調の文章になることをお許しいただきたい。なお、本文中にMMORPGの中では常識として扱われる用語が登場することもあらかじめ断っておく。
単純に考察といってもアプローチの仕方はいくつもあるが、今回は例を挙げつつ話を進めようと思う。では例として何を使うかといえば、私がもっとも長くプレイしている「ラグナロクオンライン」(以下RO)を用いることとする。またおそらく、現在日本の中でこのゲームがMMORPGの中ではもっとも遊ばれているものだ、というのも理由である。
まず最初に断っておくことは、私自身このROというゲームを高く評価していないということがある。冷静に判断すれば他のMMORPGに比べれば悪い点ばかりが目立つ。その悪い点の中でも特に目立つものを以下にあげてみる。
・パーティプレイを補助するシステムの少なさ
MMORPGはMMOであるがゆえにパーティプレイが推奨されるのは自然な流れである。ゆえにこの手のゲームはそれを補助するシステムを持つべきだが、残念ながらROにはそのシステムが不足している。「パーティマッチ機能」ともいえる「パーティに入りたいことを表明できる機能」が存在しないのだ。また自分以外のキャラクターのLVを見ることにかなりの制限がかかっている。つまり自分のLVに近いキャラクターを探すことが非常に手間がかかる、ということである。
さらに実際にパーティを組んだとして、経験値を分配する機能はあるもののアイテムを分配する機能は存在しない。これは他のゲームでも実装されていないものも多いが、この機能が無いために少なからぬ問題が起こっていることもまた事実である。
・クエストのなさ
モンスターを倒すだけがRPGではない。クエスト(たとえば「○○へ手紙を届けてほしい」など)をこなすこともRPGである。そしてキャラクターはクエストをこなすことによってもお金やアイテム、さらには経験値を得ることができる。
モンスターを倒すだけでもこれらを得ることもできるが、それだけではつまらない。またクエストをこなすことによって、たとえばその世界がいったいどういう世界なのか、ということを理解する助けにもなる。つまり物語の中にプレイヤーを引き込むためには不可欠のものなのだ。
ROにもクエストはあるが、それは一種イベント的なものであり、一過性のものである。そこに感じられる魅力はあまりに少なく、それ以前にROの中のクエストの数自体もあまりに少ない。
・生産スキルの問題
ROの生産スキルといえば、「ブラックスミス」による「武器の製作」と「アルケミスト」による「ポーションの製作」である。これだけである。防具を作ることもなければ、アイテム全般を作ることも出来ない。
また、普通生産スキルというものは、スキルを使えば使うほどその効果が上昇するものである。しかしROではそのスキルをあげるにはモンスターを倒して経験値を得なければならず、効果といってもあがるものは成功率であり、出来上がったものに付加価値が存在しない。すなわち非常に限られたスキルであると言えよう。
以上三つをあげてみたが、これだけでもなぜROがこんなにも普及しているのか疑問に思うかもしれない。そのからくりは実はそれほど難しくはない。理由を言ってしまえば「不完全である」がゆえに人気が高いのである。ただし、これは日本での話である。特に発祥の地である韓国では、ROはかなり下火になってきているようだ。
ROは不完全であるゆえに日本での人気が高い。それは日本人が良い意味でも悪い意味でも「礼儀正しい」ことに理由がある。システムが不完全であったとしても、ユーザ側がそこを補おうとし、そしてそれをきっかけにコミュニティができあがる。そうやって発展してきたのがROなのである。ROは迷惑行為をやろうと思えばいくらでもできるし、チート行為も他のゲームに比べればしやすいほうなのである。本来それを防ぐのは開発・運営側なのだが、日本においてはユーザ側でもそれを行おうとう動きがあったりするのだ。
つまりROの人気は計算されたものではなく、ただ単に運がよかっただけなのである。しかし運も実力のうちという言葉もあるように、全面的にROを否定するわけにはいかない。
というわけで今回はMMORPG考というよりRO考になってしまったが、次回はいよいよ本題に入ろうと思う。
(続)
#そういえばRO2(ルミナッティ(仮称))とかいうものが開発されているそうです。上で挙げた3点についても少し触れられた記事があったような・・・
#風邪をひきました。バイトをいきなり休むことになりました。印象悪いなあ・・・
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